風俗に「落ちた」は真実か。当事者がそこで見た光
第1回 風俗女子の現場から
■風俗も接客業。男と女、人と人。という考え方が大事
私の風俗に対するイメージは、働きながら少しずつ変わっていきました。遊びに来るお客様は、日々の仕事で疲れた心と体を癒しに息抜きとして来られる方。普段の生活を忘れて非日常を楽しみたい方。まるでマッサージに通う様に定期的に遊びに来て下さるお客様。普段、街や電車で見かける様なごく一般的な男性ばかりです。また働く女性も、会社勤めのOLさんや女子大生の様な見た目の女性ばかりでした。待機場の話題もファッションや美容の話。同世代の女性とお喋りの内容も変わりません。
では、実際の風俗嬢としての仕事はどうでしょうか? これも初めの頃は、時間内にサービスを終える。という事で頭が一杯でしたが、少しずつ慣れてくると、来て下さったお客様を笑顔でお迎えし、お客様が来店された目的を見極めて、お客様に笑顔で帰って頂き、「また会いたい」と言って頂ける様に女性としての自分を磨く。選ばれる風俗嬢としての仕事の仕方が少しずつ分かってきました。それと同時に、仕事をすればするほど、風俗という仕事は、接客業なんだという意識が強くなりました。
風俗嬢だからエロく特別に過激なサービスをしなければならない。と思っていましたが、結局は、男と女。人と人。という考えが大事なのだと。接客業と言っても、触れ合うのは、「性」と「男性のプライド」というとても繊細な部分に触れさせて頂いている。それ故に「風俗は究極の接客業」と言われているのかも知れません。